狸の願い
新聞では、待機児童が話題になる。
子供を預けてまで働く意味はあるのか? わずかばかりの金の為に母親は働くのか?
我が子と過ごせる時間はわずかだろう。
家計の為に。
旦那の給料が少ない。
もっともらしい言い訳をし、子供を預けるのか?
旦那のせいか?
社会のせいか?
日本のせいか?
勝手な言い分だ。
田舎では、子供は外で遊ぶ。
田舎の子は、柿を全部とっては駄目だという。
鳥の為にとって置くのだと子供は言う。 冬になると餌が無いと。
土を触っては駄目だと親は言う。 農薬が心配だと。
裸足で歩いてはケガをすると親は言う。
子供よ、たくさん土を踏め。
ミミズを踏んで驚きたまえ。
ガラスの破片でケガをしたら自分はゴミを捨てるな。
外の世界を満喫したまえ。
家に帰ったら手を洗え。
うがいをし、手を洗い、人間の世界へ戻れば良い。
これからの世界を作るのは君達だ。 自然を学び自然と共存できる世界を作ってくれ。
歴史を学び、経験を生かしてくれ。
里を追われた 狸からの願いだ。